トキソプラズマの感染経路:トキソプラズマが野良猫から妊婦に感染する主な過程
トキソプラズマが野良猫から妊婦に感染する過程について書いています。
この感染経路を知っておけば、余計な不安を持つこともなくなるでしょう。
トキソプラズマが人に対してどういうルートで感染するのか?
それは主に3つのルートがあります。
②猫の糞に含まれるトキソプラズマのオーシスト(卵のようなもの)がなんらかの形で人の口から体内に入ってしまって感染
③トキソプラズマに感染した母親から妊娠中の赤ちゃんへ感染
このうち③は、①と②を予防できれば防ぐことができるので、注意すべきは①と②ですね。
それぞれについて詳しく見ていきます。
トキソプラズマという寄生虫は、多くの動物に感染しています。
身近な所でいうと、鳥や豚、牛、馬などです。
牛や豚、鳥の肉はほとんどの方が食べているでしょう。
世界中でトキソプラズマに感染している人が多い(全人口の約3分の1は感染しているのでは、といわれている)のも良く分かりますね。
しかし、これらの肉は、基本的にしっかりと加熱して中まで十分に火を通していれば問題ありません。
したがって、妊娠中であれば生ハムなどの生肉類は避け、また、レアステーキなどもできれば食べないほうがいいでしょう。
また、生肉を切った包丁やまな板にも注意が必要です。
できるだけ肉と野菜、魚などでまな板や包丁を変えたり、面倒でも1回1回しっかり洗うなどの対策を取ってください。
野良猫の糞はさわらないと思っていても、実際は全く触れていないと言い切ることはできません。
例えば・・・
状況としてはあり得ない話ではないですよね。
特に野良猫は飼い猫と違って、生活している場所の衛生状況もあまりよくないでしょうし、どこにどう触れているのかがわからないです。
野良猫の糞だけ触らないように気をつければいいという考えは大変危険です。
普通になでたりしただけでも手にトキソプラズマのオーシストが付着している可能性は大いにあり得ます。
野良猫に触れた後はしっかり手洗いを行いましょう。
また、土いじりをする際は手袋や服装も専用のモノを着用し、土いじりを終えたら手袋や衣類は洗うようにしてください。
もちろん手洗いもしっかりと行う必要があります。
トキソプラズマの感染ルートがわかれば防ぐこともできます。
肉類は十分に火を通して食べることを心がけて下さい。
また、野良猫に触ることや土いじりは極力避けるようにしましょう。
どうしても触れる場合はしっかりと手洗いをしてくださいね。
①と②を防いでしまえば、妊婦さんがトキソプラズマに感染することはないですので、③を気にする必要もなくなります。
取るべき行動はそれほど難しくはないと思います。
おなかの中の赤ちゃんのためにもトキソプラズマに感染しないようにしましょう。
妊婦は野良猫に触っちゃダメ!野良猫から妊婦にうつる恐ろしい病気の正体は?
妊婦さんで家の周りを散歩したときなどに見かけるノラネコについつい触ったりしている方いませんか?
実は野良猫には恐ろしい病気・感染症が潜んでいる場合が少なくないのです。
そして、それは人間にうつるものもあります。
妊娠中のあなたがその病気に感染してしまえば、当然おなかの赤ちゃんにもその影響が出てきます。
そうなると赤ん坊が障害を持って生まれてきたり、最悪の場合流産してしまうことも・・・
ココでは妊婦であるあなたがノラネコからうつる可能性のある病気やその対処法、母体や赤ん坊にどう影響するのかを書いています。
これから生まれてくる大切な命を守るためにもしっかりと知識を身につけて下さい。
野良猫から妊婦へと感染する病気の中でもっともよく知られているのがトキソプラズマ病です。
世界でもかなり多くの人が感染しているといわれている病気です。
割とありふれた感染症なのですが、健康な大人であればほとんど何の症状も出ないか、風邪らしい症状が出るだけです。
つまり普通に生活しているだけなら特に意識する必要がなく、あまり危険視されりこともありません。
しかしおなかに赤ちゃんがいる人にとっては危険な病気でもあります。
妊娠中や妊娠の直前にトキソプラズマに初めて感染した場合、胎児にトキソプラズマ病が感染する場合があります。
トキソプラズマ症は妊娠初期に感染すると、発症する可能性は低いものの症状が重くなる傾向があり、流産や死産となることもあります。
妊娠中期、後期となるにつれてトキソプラズマを発症しやすくなりますが、症状は軽くなるという傾向にあります。
ただ、そうはいっても脳や目に障害をもつ、例えば水頭症や網脈絡膜炎などにかかることもあり、また、意思伝達や対人関係に問題をもつ子になることもあるので、決して軽視しないようにしましょう。
基本的には野良猫に触らない、近づかないことが一番いいです。
もう一つ気をつけるべきことは野良猫の糞です。
妊婦さんは野良猫のふんに触らないようにしましょう。
「野良猫はなでたりするけど、野良猫の糞はさすがに触らない・・・」
そう思う方もいるかもしれませんが、野良猫が糞をした場所の土を触ったりすることで感染することもあります。
特にガーデニングをしている方で、野良猫が自分の庭にやってきている方は注意が必要です。
知らぬ間にその猫が糞をしている場所の土を触っているかもしれません。
土いじりをするときは、
①ビニール手袋などをして直接触れないようにする
②作業後できれば服はすぐに洗濯し、靴は土をとる
③手洗いをしっかりとする
これらは守ってください。
野良猫から妊婦に感染する恐ろしい病気についていろいろと書きました。
トキソプラズマに感染したからといって必ず赤ちゃんに感染するとか、あるいは流産したり重い障害を持った子が生まれてくるといったわけではありません。
しかし、防ぐ方法がわかっているならしっかりと対処したほうがいいでしょう。
ちなみに、産婦人科で検査を受けることでトキソプラズマにかかっているかどうかがわかります。
妊娠がわかった段階で、血液検査を行う産婦人科もあるのですが、今現在トキソプラズマにかかっているかどうか不安な方は、一度検査を受けることをお勧めします。